オリーブオイル専門用語
・手摘み (Raccolte a Mano,La Brucatura a Mano)
Manoとは日本語で「手」という意味です。ラベルやカタログにManoという単語を探してみましょう。あればそれはオリーブを手で摘んだオリーブオイルの証。
最近は機械でオリーブを摘む生産者が増えているようですが、手摘みの方が、実に傷が無いか確かめながら摘むことがで きます。機械ですと傷など確認できません。傷が付いたオリーブはそこから酸化や発酵が始まり、品質が落ちてしまいます。やはり品質にこだわるなら手摘みし かありません。ただ、コストが高くつくためどうしても値段が高くなってしまいます。スーパーなどでお安く出ているエクストラバージンは機械で摘んでいるた めにお安く値段を出せるということが多いようです。
・伝統的圧搾方法 (Applicando le Tradizionale Tecniche Olearie)
昔ながらの伝統的圧搾方法とは大きな石臼のような圧搾機を使っているということです。
最近の圧搾方法は、遠心分離機の機械を使って搾油するところが増えています。(約80%が遠心分離機)人手もあまり かからずオリーブ大量に搾油できるからです。しかし、実の破砕が粗く、途中で機械の動きを良くするため加熱したりすることがあるため、香りやオリーブ成分 の一部を失うことがあるようです。ですのでコストは掛かりますが昔ながらの伝統的圧搾方法を採用している生産者は20%ほど残っているようです。
・酸度
酸度とは、オイルの酸化の度合いのことを言います。オリーブオイルでは脂肪酸が何%遊離しているかの度合いです。酸度1%は100gのオリーブオイルのうち1gの脂肪酸が遊離しているということです。
オリーブの実は枝から摂ったとたんに自動酸化(脂肪酸とグリセリンの結合がはなれ脂肪酸が遊離する。簡単に言うと鮮 度が落ちるということ)を始めます。一度オリーブオイルにすると酸化はあまり進みません。ですのでオリーブを摂ったらいかに早く搾油するかがキーポイント となってきます。
・コールドプレス (Supremitura a Freddo)
30度以上の熱をかけていない時「コールドプレス」と表示できます。
オリーブオイルは高温にすると劣化が始まり、香りや鮮度を落とすことになります。特に圧搾方法で遠心分離機を使った 場合、熱を加えた方がオイルを搾油しやすいため、かなりの高温にしてしまうメーカーもあるようです。鮮度を気にしているメーカーは必ずこの表記(コールド プレス)があります。またスーパーなどでよく置いてあるエクストラバージンではないオリーブオイル(またはピュアオリーブオイルと書いてある物)は精製オ リーブオイルとバージンオリーブオイルのブレンドになりますのでこの表記はできません。なぜなら、精製オリーブオイルは過程で加熱処理をされてしまうから です。
・自社生産・自社瓶詰 (Prodotto e imbottigliato da 生産者名)
この表記がある場合、収穫から搾油、瓶詰まですべて自社で行っていますという意味です。
シングル・エステート(単一農園)とも言います。
何故このような表記をわざわざラベルに載せるのか・・・。それは品質・鮮度などすべてがかわるからです。例えば「酸 度」のところでも述べたとおり、オリーブは枝から摂ったとたん自動酸化します。ですのでこれが他社で作られたオリーブを車で半日掛けて運んで・・・などし ているとそれだけで鮮度が落ちていってしまう訳です。これが、自社農園で収穫して搾油、瓶詰していれば短時間でオリーブオイルにでき、鮮度を保つことがで きるのです。要するに品質・鮮度管理をちゃんと考えた生産者ですよという証でもあるのです。
・一番搾り (Olio Prima Spremitura)
化学的に加工していない、一番目に搾ったオリーブオイル。要するにバージンオリーブオイルと同じ意味です。精製された時点で一番搾りとは言えなくなります。ですので、ピュアオリーブオイルや精製オリーブオイルは一番搾りではありません。
・オーガニック認証(Agricoltura Biologica)
化学肥料や農薬を使わないで作ったオリーブオイル。有機栽培のことです。イタリア、ドイツ、フランス、スペインなど 各国で何団体も認証機関があります。この認証機関にオリーブオイルのメーカーが申請をして、認証を取れば、ラベルにオーガニック認証マークをつけることが できます。
・ノンフィルター(Non Filtrato)
搾ったオリーブオイルには、細かい果肉が含まれています。そこで、フィルター(ろ過)をして果肉を取り除きます。ろ 過することにより、鮮度をより長く保つことができます。また、舌触りも、とってもマイルドです。通常のオリーブオイルは、ほとんどがフィルターをかけてい ます。
また、フィルターをかけないオリーブオイルも存在します。ノンフィルターです。
自然な風味を味わいたいのであれば、ノンフィルタータイプになりますが、実際、なかなか手に入りません。賞味期限が通常より短くなるため、作っていない生 産者がほとんどのようです。作っていても、生産者だけが使っていたり、少量生産(10月~11月のオリーブ収穫時期のみ)だけ扱っていたり・・・。もし、 売っていたら試してみてはいかがでしょうか?また違ったオリーブオイルを楽しめますよ。
ノンフィルターの見分け方は、沈殿物(オリーブの果肉)が沈んでいて、オイルが濁っています。
・イタリア アブルッツォ州直輸入エクストラバージンオリーブオイル「Le Rocche」日本総輸入元
「湘南・鎌倉」La・Speranza」 HPより引用